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Google Gemini を活用した「建築ボリューム検討アプリ」を無償公開 ~ AI で建築の専門知識を誰もが手軽に。子どもたちが建築に興味を持つきっかけに ~

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News Release
2025年 10 月23日
創業 90 年を超える福岡市の老舗地場中小ゼネコンがGoogle Gemini を活用した「建築ボリューム検討アプリ」を無償公開
~ AI で建築の専門知識を誰もが手軽に。子どもたちが建築に興味を持つきっかけに ~

 

創業 90 年を超える老舗地場中小ゼネコン「株式会社山田工務店」 (所在地:福岡市博多区 代表取締役社長:山田 邦彦)は、Google のAI「Gemini」を活用し、建築可能な建物のボリューム(規模)を簡易的に検討できる「建築ボリューム検討アプリ」を開発し、AIの日である、11月10日より無償提供を開始いたします。

本アプリは、これまで専門家に限られていた建築計画の初期検討を、 専門的な知識が無くても、直感的かつ簡易的に行えるようにすることで、建築業界の業務効率化に貢献します。またこのアプリは、建築を学ぶ学生や建築に興味のある子供たちも、遊び感覚で建築の基本的な法規を直観的・視覚的に学ぶことができるため、教育現場での活用も視野に入れています。英語での表示にも対応していますので、グローバルに活用いただけます。

現場の課題から生まれた「誰もが使える」ツール
建築プロジェクトの初期段階で行われる「ボリューム検討」は、その土地にどれくらいの大きさの建物を建てられるかを算出する重要なプロセスです。しかし、建築基準法などの専門知識が必要なため、従来は建築士などの専門家でなければ難しい作業でした。
開発者である当社社長の山田邦彦は、 自身も建築士である経験から、営業職など専門知識を持たない社員がこのボリューム検討で苦慮している現状に課題意識を持っていました。

「建築ボリューム検討アプリ」の主な特徴
本アプリは、専門的な知識がなくても、簡単なステップで建物のボリュームを視覚的に 3D シミュレーションできるツールです。 専門家でなくても土地のポテンシャルを最大限に引き出すプランの方向性を探れるようにしたいという思いが、本アプリ開発のきっかけです。
1. 直感的な操作で 3D ボリュームを自動生成
敷地の間口や奥行、建ぺい率、容積率、前面道路の幅員といった基本的な情報を入力するだけで、その土地に建築可能な建物の最大ボリュームがリアルタイムで 3D モデルとして自動生成されます。
2. 各種法規制や設計要求に簡易対応
建ぺい率や容積率(道路幅員による制限も考慮)といった基本的な法規制を加味した計算が可能です。用途地域を選択すれば、一般的な道路斜線勾配も自動で設定されます。各階の階高や緩和面積等も任意に設定可能です。他の規制についても今後開発の予定です。
3. リアルタイム分析と表計算レポート出力及び DXF 出力
設定条件を変更すると、建築面積や延床面積、階数などの分析結果が即座に更新されます。また、分析結果は表計算形式のレポートとして出力でき、また 3D ビューは DXF 形式で保存できますので、関係者間でのスムーズな情報共有をサポートします。

【参考資料】
■開発者・山田邦彦社長のコメント 
現在、熊本大学大西康伸研究室にて、BIM という最新技術をいかに中小零細企業にいかに浸透させるかというテーマで研究を進めています。今回のアプリ開発はその傍ら、ずっと抱いていた中小企業の人手不足を解消したい、また AI との協業がいかに容易で、業務効率化に繋がるかを多くの人に体験してほしいという思いから、無償での提供を決めました。建築士を目指す学生や子供たちも含めて、ぜひ多くの方にご利用いただき、感想や改善点などのフィードバックをお寄せください。皆様の声をもとに、さらに良いアプリへと成長させていきたいと考えています。

【アプリ概要】
名 称:建築ボリューム検討アプリ
提供元:株式会社山田工務店
提供形態:無償
主な機能:敷地情報・法規制入力
3D ボリュームの自動生成
建築面積、延床面積、建ぺい率、容積率等のリアルタイム分析
CSV 形式でのレポート出力機能
DXF 形式での 3D ビュー出力機能

【注意事項】

本アプリで表示される分析結果や 3D ボリュームは、あくまで概略検討であり検討時の補助的な役割を目的としたものであり、詳細設計や建築確認申請にそのまま用いることを前提に設計していません。実際の設計・申請にあたっては、必ず建築士などの専門家による詳細な確認と検討を行ってください。本アプリの利用により生じたいかなる損害についても、開発者は一切の責任を負いかねます。

尚、このGeminiで作成したアプリについては、個人、企業を問わず、自由に改変して自社の営業・設計業務に利用することについては制限致しません。但し、商用利用する場合、アプリの原著作権表示として、「Copyright © 2025 YAMADA corp. All Rights Reserved.」の表記を入れてください。また、このアプリを利用・改変して商用アプリを制作・賃貸・販売・サブスクリプション配布することは固く禁止いたします。

【使用した専門家のコメント】
吉田 浩司(株式会社 ixrea 代表取締役/一級建築士)
建築分野における AI活用は、設計や施工の高度な判断を支援する段階に進化していますが、本アプリは「誰でも使える建築 DX」という点でとても画期的です。特に、その敷地に建てられる建物ボリュームの限界が何によって決められているのかをわかりやすく検討できるのは、専門家だけでなく建築を学ぶ学生や一般の人々にとっても、建築を“身近な知”へと広げる大きな試みだと感じます。
普段の小さな問題意識から、「AI × 建築 × 教育 × 地場ゼネコンの技術革新」という流れにな
り、誰でも AIを活用してツールを生み出すことができる時代が到来したことを実感します。

山際 東(株式会社 ビム・アーキテクツ 代表取締役/一級建築士)
建築のボリューム検討は本来専門知識を要する領域ですが、本アプリはそのプロセスをたいへん分かりやすく可視化しており、優れた取り組みだと感じました。敷地条件や法規制のパラメータを変更すると瞬時に形状が反映され、条件に対する形状の傾向を把握しやすいところも高く評価しています。
また、Gemini を活用し、プログラミングの専門知識がなくてもここまでのアプリを構築されたプロセスは非常に興味深く、今後は目的や成果物の要件を AI と対話しながら磨き上げていく進め方が、専門家による実務での活用事例としても示唆に富むと感じました。

 

【アプリの利用方法】

以下リンクよりフォームにお名前、メールアドレス等ご記入の上、送信ください。アプリのリンクをメールアドレス宛にお送りさせて頂きます。頂いた個人情報はアプリの利用方法のご説明、バグや更新情報のお知らせほか、弊社からのお知らせ等に利用させて頂きます。尚、利用者数のカウントや、調査・分析等にも使用いたしますが、個人が特定できるお名前や企業名等の情報は公開いたしません。

フォームへのリンク:11月10日より公開致します。

本件に関するメディアからのお問い合わせ先

プレスリリースのPDFはこちら:建築ボリューム検討アプリPR

株式会社山田工務店 代表取締役社長 山田邦彦
〒812-0020 福岡市博多区対馬小路 10-22
TEL:092-271-2706 FAX:092-272-1910
メール: kunihiko.yamada@yamada-corp.net  HP:https://yamada-corp.net/